釣り場で事情聴取

 
 
東京から奥飛騨に移り住んだその年に相模湖でバラバラ死体が発見されました。舟でブラックバスを狙う少年が頭と手足がない胴体の入ったボストンバックをヒットさせたからです。少年は釣り上げたボストンバックの中に宝でも入っていると思ったんでしょうね。ご丁寧に胸をドキドキさせながらチャックを開けてみたら首無し胴体がお目見えしたということなんです。
 
死体を持ち込んだのは私の所属する柴田釣り船店でテレビのカメラマンやら警察が来て大騒ぎとなりました。あとでわかったことですが夜中勝瀬橋の上から投げ込んだことを聞きました。そしてその夜私は近くで釣りをしていたこともわかったのです。翌日釣りを終えて飛騨に帰ったので事件のことは後日テレビのニュースで知ったんですけどね。それより、まさかこの私が刑事さんから怪しまれてるとは思いもよりませんでした・・・
 
バラバラ死体が発見されてすぐに私は相模湖柴田に釣りに行きました。桟橋におりてみると警察や消防団?などがウロウロしています。まだ犯人が捕まっていないのと残された頭などが発見されないからです。
その状況を横目で見ながら桟橋で道具を積んで準備していると刑事さんに声をかけられました。『○○さんですか?』とっても優しい声です。『ちょっとお時間いただけないでしょうか?』そう私に話しかけてきました。私は正義感を持って『お役に立てれば何でもお話ししますよ!』そう答えた記憶があります。
早速桟橋の上に建ててある小屋に連れて行かれ私の座った正面に3人の刑事さんが座っています。真ん中の刑事さんは優しく私に質問をします。顔は笑ってるけど目つきは鋭かった。そして向かって右側の刑事さんはしきりにメモを取っています。左側の刑事さんは私の表情を伺うようにただジッと見つめているのです・・・
 
質問の内容は犯人が橋からしたい入りのバッグを投げ入れた日に釣りをしていましたね?水音がしなかったですか?など最初はこんな感じ。しかしだんだんと質問内容が変わってきました。なぜ飛騨に引っ越したのですか?なぜ当日釣りに来たのですか?家族の仲は良いですか?などなど、全然関係のない質問に変わってきました。その時点ではぁ〜!なるほど!私が疑われてるのね!!やっと気がついた次第です。
 
この事件はけっこう解決するまでに時間が掛かりました。警察から釣りをしてるときに不審な袋やバッグなど見つけたらすぐに知らせてほしいとのことでした。運良く釣りをしてるときに不審なものは見つけなかったけど夜中は結構気味が悪かったな。ハハハ
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
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