長い歴史のあるヘラブナ釣りです。先人が苦労を重ねて現在に至っている。竿に始まって浮子、糸、餌など目まぐるしく変貌しています。
しかしヘラブナ釣りは自然素材を取り入れる釣りで、変貌はしても基本は変わってはいません。たとえばカーボン竿は確かに優れた性能を持っていますが、多くのへら師は重い竹竿を使用することにヘラブナ釣りの醍醐味を感じます。いや、醍醐味だけではありません、化学繊維では作りだせない物を自然素材は持っているからです。
へら浮子も数十年前に比べて形は変われども素材はいまだに変わりません。今では羽根や茅を当たり前のように扱ってるけど、ヘラブナ釣りの創世記、羽根や茅を試しに使った先人に頭が下がる思いです。
さて、へら浮子には昔からいろいろな自然素材を使ったものがあります。羽根、茅、葦、発砲、バルサ、桐等々。しかしほかにまだあります。それは蒲(ガマ)の茎です。私は3年ほど前に蒲で浮子を作ったことがあります。見た目は茅と変わりません。大切な自重に関しても茅と変わらないのです。ただ制作に関して少しコツがあることでしょうか。うんうん
最近ひょんなことから蒲の素材を大量に手に入れました。何百本・・・いや数千本単位です。時間の合間を見てはサイズ別に区分けしてるんだけど、これがまた重労働!一本一本ノギスで測って区分けをするんだけどね。本当に大変です。
実は頭の中でこの蒲を浮子として販売しようともくろんでいる工房茅春です。一部の有名浮師さんは慨に販売してる方もいますので蒲といえど新しい試みではありません。茅浮子の茅春として走ってきましたので今後も茅素材をメインとして頑張っていきますが、蒲素材もこの先販売することになりましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
工房茅春から工房蒲春へ・・・蒲春・・・この名はやめておこう・・・へへへ