毎年お盆の時期になるとバスケットの教え子達がここ奥飛騨に帰ってきます。就職するところが少なく、高校を卒業と同時に都会へ働きに出るのです。なかには大学へ進学するものも多くどちらも、お盆には成長した姿を私に見せてくれるのです。
帰ってくるとすぐに私の所にきて麻雀が始まります。仕事場の二階に生臭い連中がたむろし、とっかえひっかえと朝まで永延と麻雀をする連中だ。私も以前は付き合ってたんだけど、若い奴らの若さと気迫について行けずもっぱら一階の仕事場で浮子製作をしています。少ない小遣いの中から買ってきたおみやげを私は食べながら成長した奴らの姿を見るのが楽しみなのです。
奥飛騨の田舎から都会へ行き、幾度の困難にぶつかるであろうと思う。辛いこともあるし寂しくなるときも頑張ってほしいと願う工房茅春です。