へら鮒（ヘラブナ）釣りの楽しみは釣る楽しみだけでなく、道具に関しても楽しみがあります。
趣味生の高いへら鮒（ヘラブナ）釣りは自然素材を使った道具が多く、それらを持つ満足感を与えてくれるというものです。しかし反面、安い市販の道具類でも釣れちゃうのもへらぶな釣りなんです、これが。
私も道具類に凝る性分です。昔は高い道具類を雑誌で眺め、少ないお小遣いから無理して買いました。しかし毎月高い道具を買うことも出来ず、いつのまにやら自作して自己満足に浸るようになりました。また、もともと人より器用なところがあったので、万力やフラシなど作り釣具店に売ってはお金にして釣行代にしたものです。実は当時（１５〜１０年前）私は、へら浮子（へらうき）だけは作らないと思っていたのです。
へら浮子の細かい細工など到底作れないし、無理だと思っていました。それがいつのまにやら、へら浮子（へらうき）を専門に制作するようになりました。本当にわからないものです・・・
名の知れた作者の道具を買いあさっていた昔に比べ、今ではお金がないのもあるけど、人と違った道具類を手にしたいと思っています。まあ、それが自作という道に入ったきっかけです。
へら浮子にしても、自分だけの一本が欲しくて作り始めました。今思うと制作当時は浮力もなく真に不細工なへら浮子（ヘラウキ）で、人に見せるのも恥ずかしい代物でした。それでも自己満足感は充分に満たしてくれました。不細工な自作のへら浮子（ヘラウキ）がアタリをとらえヘラブナを釣り上げた喜びは今でも忘れていません。
工房茅春はオーダーメイド受注を取り入れています。ホントは制作者側としては既製品を揃えてその中から選んでもうらうのが、賢い販売方法です。
しかし私自身が感じた、自分だけのへら浮子（へらうき）を持つ満足感を是非皆様に味わって欲しいと思っています。そして有名な作者のへら浮子（ヘラウキ）を所有する満足感を、今は茅春が与えることは出来ませんが、名前だけでなく使って満足できるへら浮子（へらうき）を目指したいと思っている工房茅春です♪
