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思い出の浮子

 
 
  
釣りを始めて、42年経ちます。父親の影響で覚えたのですが、今になると良い思い出ですね。
私の父親は釣りなら海川問わず何でもやるタイプでした。しかしあまりにもいろいろな釣りをしたために随分と今は亡き母親に金銭の苦労をかけたようです。私の小さい頃の父親は土曜日仕事が終わるとそのまま多摩川に鯉釣(吸い込み)に行きました。一晩釣る、いわゆるナイターの釣りです。ところが日曜日に家に帰ってこないで、日曜の昼間と夜ナイターをし続けるのです。月曜日の朝まで釣りをして、終わるとそのまま会社に出勤する。真に釣りバカを絵に描いたようなものでした。
 
楽しい人生を送るには釣りをしなさいという格言通りのこの父親も、たまには子どもの私を釣りにでも連れて行ってやろうと思う時があるらしく、気が向くと釣りに連れて行ってもらいました。
しかし釣り場に着くと父親は自分の釣りに没頭し私のことなど無関心でした。適当に竿と仕掛けを渡され、あとは知らんぷり。当時私が6,7歳の頃です、釣れるはずもなくただ河原で時間が経つのをじっと待つことが多かった。夕暮れになると母親のことが恋しくなり、胴長で川に入ってる父親の背中に向かって「まだ帰らないの?」決まってこの言葉をかけていました。父親も決まって「もう一匹釣れたら帰ろう」そんなやりとりをしたことを今でも良く覚えています。
 
小学校の3,4年生になると一人で多摩川に釣りに行きました。主にクチボソやヤマベです。たまにマブナが釣れると大喜びしたものでした。
写真の浮子はその当時のものです。玉浮子とトウガラシ浮子です。もう40年も前の浮子ですが、大事に持っています。麦わら帽子にランニングシャツ。ヨレヨレの半ズボンで自転車に乗り、これらの浮子を木製の仕掛け箱に入れて釣りに行ったものでした。
 
いろいろな釣りを小さい頃から経験した私ですが、今思うと一番好きな釣りはへらぶな釣りに限らず「浮子釣り」だったなと思っています。
魚と対話する道具として、浮子は一番わかりやすくて気持ちが高鳴る道具であると思っています。へら鮒(ヘラブナ)釣りはその「浮子釣り」の中でも一番複雑であり難しい。だから楽しいんだろうな。
浮子を通してへら鮒(ヘラブナ)の息遣いを目で感じ、針を咥えたへら鮒(ヘラブナ)の躍動を体で感じる。そして苦労して釣り上げた一枚のへら鮒(ヘラブナ)に感謝し、再び放してあげる。
管理池で沢山のへら鮒(ヘラブナ)を釣るのも楽し。野池でのんびり釣るのも楽しい。人生も後半戦、これからも良い思い出を作れるような釣りをしたいと思う工房茅春です。
 

                                       

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へらうき(ヘラウキ)工房 茅春
 http://herauki.jp