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鼻を釣られる

 
 
 
寒さも段々と和らいできました。桜の開花も早まりへら鮒釣りのシーズンも例年より一足早く楽しめるかもしれません。管理釣り場での数釣りも楽し、野池での釣りも楽し♪皆さん思い思いの釣りを楽しみにしてるはずです。さて今年のシーズンはどうなるかな。まあ日頃のストレスを忘れ良き友と竿を振り日々の生活の活力となればそれで良いと思う今日この頃です。
冬の釣りも独特の趣向があるへら鮒釣りです。防寒具に身をくるみ、まだ近づかぬ沖めのへら鮒を長竿でじっくり狙う楽しみは数は狙えないけど良いものです。
私は冬の釣りも大好きだけど指がかじかんで針を手のひらや指にしょっちゅう引っかけます。へら鮒釣りの針は小さくても意外と痛い。皮の厚いところならまだしも皮膚の薄いところに刺さると顔をしかめてしまいますね。
小学校6年だったと思うけど親友のMという奴がいました。遊ぶことが大好きで私といつもザリガニ釣りやクチボソ、マブナ釣りに出かけた奴です。しかし遊んでる割には私と違って勉強が良くでき、今では東北大学医学部の助教授をやってる。頭の良い奴は遊んでも勉強は出来るものなのか、もしかしたら一緒にザリガニを焼いて食べたから頭が良くなったのか・・・へへへ
話はもどってこのMと多摩川に釣りに行った帰りのことです。釣りを終え日が陰り始めた多摩川の河原を歩いていると一人の老釣り師が竿を振っていました。今思うとへら釣り師です。少し離れて後ろに立って見てると入れ食い状態です。夕まずめの入れ食いだったのでしょう。私とMは「すげ〜な!」などと言いながらもっと近づいて後ろから見ることにしたのです。後ろに立つと老釣り師は「針が引っかかると危ないから離れて見てなよ」そう言った覚えがあります。見ると長竿のタスキ振り、確かに危ない。私は少し左に位置を変えたんだけどMはそんなことはお構いなし、逆にのぞき込むようにして見ていたんです。少しの間だ老釣り師と話をしながらのぞき込んでいました。老釣り師は練りエサを丹念に丸め軽やかなタスキ振りを披露した瞬間のことでした。私の隣で前屈みになって見つめるMがいきなり直立不動になったのです。見ると顔は苦痛に歪み声にならない声も発しています。何が起こったのか事態を把握できない私はMの鼻にこびり付いてる茶色の練りエサを見てはじめて針が鼻に刺さったのだと分かったんです。老釣り師はあわてて釣り竿を持ちながらMの鼻の穴に引っかかった針を外そうとしました。両手を顔の前に差し出し苦悶するM、「だから後ろにいたら危ないって言ったろ」そう言う老釣り師。その光景を目の前で見ていた私は鼻の穴に刺さったら痛いだろうな・・・Mの鼻の穴の心配より自分は気をつけようと心に決めたのを今でもよく覚えています。
 
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