皆さん乗っ込みも一段落していると思いますが、この春の釣果はいかがでしたか。
大釣りをされた方もいらっしゃると思うし、思わぬひんかに終わった方も多いはずです。自然を相手にするだけに思うようにはいかないことが多いと思います。私も5月の中旬は貧果な結果であったので、これから巻き返しに頑張りたいと思っています。
大型のヘラブナを狙う人は多く、この道にはまると抜け出せないほどの魅力があります。もちろんボウズ覚悟でもあるのでそれでめげては大型を手にすることは出来ません。ボウズでもやめようとは思わないだけの楽しみがあります。
大型と言えば私自身40センチ後半しか釣ったことが無く、未だ50センチオーバーを手にしておりません。なので50センチ級の手応えがわからないのですが「あのときの!!」バラした・・・ヘラブナは大きかったと信じてやまない私がいます。人に話すとばらした話は眉唾物であるものです。なのであまり私も人にはバラした話しはしません。しかし!あのときのヘラブナは本当にでかかった!!!
かれこれ20年ほど前、津久井湖の沼本に通い続けた頃の話です。
グルテンも凍るような2月の寒い夜でした。早い時期はワンドの入り口がよいと常連さんに言われたまま、テニスコートしたに釣り座を構えたのです。股引の二枚重ねに防寒具に身を固め小さくなって釣りをする私です。この頃は竿を出せども一枚の型ものが釣れずに半場やけくそで通っていた時期でした。
沼本は真冬でも短竿がセオリーだと聞いたいたにもかかわらず、この真冬に浅タナはあり得ないと14尺の一杯の底で釣りをしていました。時刻は夜中の2時頃のことです。なにやらヘラらしき前ぶれが現れたのです。大きなストロークで3燈式の浮子が上下にゆったりと動き出したのです。胸をドキドキさせながら握る竿尻に力が入ります。トップの先端から根本までゆっくりと上下する、ガッチリと練り込んだグルテンなので食うまで時間が掛かってるのかもしれません。確実なアタリだけに合わせようと私は心に念じ、そのときを待ちました。チャンスは一度だけです。あわててスレでもかいたら水の泡だからです。
何投かエサ打ちを繰り返しました。時間にして30分以上はかかっていたはずです。そして前触れからとうとう2目盛りほどスブ!っと入った。すかさず合わせる私。ガツン!!と同時に沖に走る!!両手で竿がのされないように踏ん張る私。そして左に向きを変え突っ走る大物!それを必死でこらえる。
いままで味わったことのない引きでした。しばらくして竿を徐々にあげていくと月夜の水面から魚が現れました。見たことの無いような大きなヘラブナだったのです。一瞬水面に横たわった後更に水面に潜っていきます。ガッチリ針がかりしてるのでもはやバレ無いと確信していたのですが、手前の柳に突っ込まれ上ばりが掛かってしまったのです。逃げる巨大ヘラブナ。呆然と夜中の湖にたたずむ私。
真夜中シンと静まる釣り場で「ちくしょう〜〜!」叫んだことを今でもよく覚えています。あれから40センチ台は随分釣ったと私は思いますが、いまだにこのときの引きと魚体を超える経験をしていません。化け物のようなヘラブナと私は信じていますが・・・皆さんからしたら眉唾もの!と、思うだろうなあ〜〜ハハハ