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へら浮子の歴史ー其の四

 
 
 
トップの移り変わり
 
合わせ浮子が出現した昭和35年頃のアンドン浮子のトップの太さは、直径2.3ミリ〜2.5ミリが普通で、ボディとの比率は、ボディ7に対して3というのが標準でした。
最近のものに比べると大変太く、また、短い感じがしますが、当時の餌は、サツマイモを練った比重の重い餌であり、しかも、昨今のように落ち込みを取るのではなく、比較的待って釣る傾向にあったため、これで充分だったのです。ところが36年にマッシュポテトが出現し37年から本格的に使われるようになると、サツマイモに比べて軽いだけに、太い目盛りでは、餌の目方がかからず、細いアンドンパイプが要求され始めました。というのはポテトはサツマイモに比べて、餌落ち寸前までのアタリがとらえられることから、餌の溶解過程が明確に出る細いものが必要となったためです。またこの頃は河口湖の全盛期。釣り方も大餌、大バリのバラケ中心でしたので、トップが細いだけでは目盛り部分が沈んでしまうため、この頃を境にトップも長くなり始め、アンドンパイプといっていた逆光パイプも、単にトップと呼ぶようになります。
 
トップの太さも1.8〜2ミリの細いものが普通となり、ただの円筒形だったパイプの形態も、物理的な面からテーパーのついた円錐形となり、まもなく角錐形、そして三角形パイプの登場となります。
三角パイプは、円形と同じ太さに見えながらも、その体積は約半分で、そのため感度がよいと、一時は大いに注目されましたが、その割には普及しませんでした。何でも、製法が特許になっているとかで、町に多く出回らなかったことも原因があったようです。39年以降は、浅草の加瀬さんグループによる極細トップの模倣も手伝って、トップはますます細くなり、その後は1.2〜1.5ミリの太さが多くなります。
トップの長さも、細さに比例して長くなり、その比率はボディ5.5に対して4.5が普通となり、40年にはムクトップが出現してからは、トップの方が長いものすら登場してきました。このムクトップは、冬の釣り堀の底釣りに威力を発揮しましたが、市販者が材料を明らかにしなかったために、セル、塩ビ、グラスなどいろいろなものが試みられましたが、それぞれが効果を上げて、一時は大変な流行でした。その後、市販のムクトップがアクリルとわかりましたが、熱に弱く、またもろくて折れやすかったために、太さ0.5〜0.7ミリのソリッドトップが、アクリルに代わって人気を集めました。
しかし、この人気も45年をピークに下火となります。先の極細トップと同様に意外にアタリが渋く、しかも、底立てにしても、トップの浮力がないだけに誤測しやすく、一般的ではなかったようです。
その後は、またパイプトップが主流に返り咲きました。(昭和48年 丸山高広著)
 
次回は特殊トップのいろいろです♪
 
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へら浮子(へらうき)

へらうき(ヘラウキ)工房 茅春
 http://herauki.jp

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