ホーム
サイトマップ
はじめに
制作ポリシー
管理池浮子1
管理池浮子2
野池ダム浮子
本漆塗り浮子
電気浮子
オーダーメイド
茅春浮子作品集
価格表
ご注文
浮子のレストア
制作工程ボディ
制作用具
茅春のブログ
茅春の独り言
ヘラウキQ&A集
BBS
Link

    

                                     

へら浮子の歴史ー其の一

 
 
へら浮子(ヘラウキ)の浮子師として生活してる私にとってへら浮子(ヘラウキ)の歴史を知らなければならないと思っています。私は数多くの参考書や雑誌によってある程度わかっているつもりです。知れば知るほどへら浮子の変貌は面白くそして興味深いと思っています。この歴史を少しでも皆さんにわかってほしいと思い知る限りを書き述べていきたいと思っています。主に古い本から抜粋した文章であることをご了承下さい。
 
へら浮子(ヘラウキ)の変還、変革は、釣り技術の進歩と共に移り変わってきています。最近のへら浮子(ヘラウキ)といえば、クジャクの羽根と茅を示すようになりトップもセル、PCが主流となってきています。
しかし、ここにくるまでは様々な試行錯誤が、幾度となく繰り返されてきました。大昔の昭和初期のへら浮子(ヘラウキ)といえば、馬井助に代表される桐浮子がほとんどで、しかもパイプトップなどはない時代で逆光時は盲同然だったようです。
 
羽根浮子の登場は昭和10年の頃と言われています。関西の釣り人から関東へ持ち込まれたようですが、もちろん現在のへら浮子(ヘラウキ)とは比較にならず、当時の羽根浮子は昨今では捨ててしまう先端の細い部分20センチ〜25センチぐらいのものを、塗料も塗らず、ただ黒の目盛りを入れただけで使っていたようです。それだけに長く使っていると水がしみこんできて浮力が変わり小豆大の割オモリをヤスリで削るなどして調節したと言われています。また釣り方も、へら浮子(ヘラウキ)の頭を水面に3ミリほど出す共ズラシやオモリベタとして、チョンアタリか食い上げ専門で合わせていたようです。
 
関東では、古くから鯉釣りの餌として、サツマイモの練り餌が深く根を下ろしていました。吸い込み釣りの練り餌にヘラブナがよく釣れていたことから、野釣りでのうどん餌はなかなか浸透しなかったようです。したがって浮子も重い餌にあった浮力のある桐浮子が普通で、特に、風に対しても振り込みやすいように、下部に浮力を持たせたものが広く使われていました。この手の桐浮子は羽根浮子が定着する昭和26年頃まで広まっていたようです。
 
野釣り用へら浮子(ヘラウキ)の移り変わり
昭和23年頃になると、休刊していた釣り雑誌も復刊し、叶さん、土肥さんなどのパイオニアによるへら鮒(へらぶな)釣りの解説が記載されるようになって、へら鮒(へらぶな)釣りも一気に花を咲かせますが、底釣り一辺倒だった釣り方も、片ズラシから宙釣りへと移りはじめました。宙釣りが流行りはじめるとリズミカルな釣りが主体となってきます。しかしその反面、魚の足を止めておくのに打ち返しを頻繁に行わなくてはならない必要性が生じてきましたが、軽い仕掛けにあっての重い桐浮子は、振り込み時に、餌やオモリよりも先に浮子が飛んでしまうことから、コントロールがつきにくい欠点も出てきました。
このために、一部の人は軽いヨシに目をつけてヨシの浮子を自製し始めます。ヨシは軽いだけでなく、浮力も充分にあり前ぶれもよく表現するので、一時はかなり流行しました。
こんな折も折り、関西からクジャクの羽根が送られてきて、釣具店に出回ったとたん、その軽さ、浮力、そのダイナミックなアタリに、ヘラマニアは魅了され、以後今日までへら浮子(ヘラウキ)の素材として位置づけられました。
 
       続く♪
 
へら浮子(へらうき)
へら浮子(へらうき)

へらうき(ヘラウキ)工房 茅春
 http://herauki.jp

NEXT