前回の独り言では型もの釣りのことに関してでした。今回は型もの狙いをはじめた頃のことです。
かれこれ20年前のことです。本で津久井湖のことを知り型物釣りに興味を持ちました。まるでフライパンのような体高に魅了され通ったのです。時期も良かったのか何度か通ってるうちに一枚の型ものを仕留めたんです。それに味を占め次は相模湖にと狙いを定めました。すぐにでも釣れるだろうと、たかをくくっていたんですが・・・
季節は5月、はじめていった相模湖の釣船屋さんが小川亭でした。五宝亭に行こうと思ってたら間違えて小川亭に行ってしまったんです。まあどこでも同じだろうと引き船をしてもらい矢沢というポイントに舟を着けました。小さなワンドで先釣者が二名おり、入り口側に舟を着け釣りをはじめたんです。先釣者の一人は今でも大切な友達で以前も独り言に登場した北海道のSさんだったのです。
相模湖での初めての夜は状況も良く何度か竿をのされてハリス切れを連発。バラしたことなど気にせず釣れるのも時間の問題だとたかをくくっていました。しかしそれ以来2年間以上一枚の型ものが釣れなかったのです。毎週通っても釣れない。1年、2年通っても釣れなかった。そんなとき釣友のSさんが柴田釣り船で釣れてると聞き、二人で柴田に通ったのです。私は早く一枚の型ものそして魚拓がほしくてそれこそ毎週のように通ったものです。
型ものは実寸で42センチ以上がなければなりません。それ以外はそっぽを向かれます。通っても釣れないへら鮒に一時期やめようと思ったこともあったけど意地と根性で毎週取り憑かれたように通いました。そしてとうとうその年の秋に一枚の型ものを仕留めたのです。特別に大きい型ものではないけど私にとっては一番の思い出の魚拓として残っています。
型物釣りの魅力は何だろうと考えます。
強い引き、魚体、雰囲気、仕留めた満足感等々。私にとっての魅力はきっとナイターの釣りだと思うんです。闇夜にモジル音、静けさ、なにより暗闇に浮かぶナイター浮子なのです。これはこれで一度この雰囲気を経験すると取り憑かれる方も多いと思います。
春夏秋冬のへら鮒釣り。管理釣り場での数釣りも楽しい。そして坊主覚悟のダムも楽しいですね。一度の釣り人生、どちらも納得いくまで楽しみたいと思う茅春です。